6・7月号

様々な課題を克服し、新たな成長へ前進 令和6年度事業活動基本方針(案)[2024年6・7月号]

全青色は令和6年度事業活動基本方針の原案をとりまとめました。前文と各分野の重点事項を掲載します。今後は県連、地区会の意見を集約し、組織内での審議を経て、6月26日開催の会員総会で決定します。 決定後の基本方針全文は本サイト(関連リンク参照)に掲載します。

わが国は、時代の大きな転換期にある。自然災害の頻発、少子化や労働人口減少、金融政策の変更、国際情勢の不安定化など社会経済情勢は大きな変化を続けている。また物価上昇等により、小規模事業者の経営環境は一層厳しさを増している。 
昨年の税制改正運動により、個人版事業承継税制における承継計画提出期限の2年延長が実現した。地域のコミュニティで重要な役割を担う個人事業者が厳しい環境を乗り越えるため、事業承継を支援する税制の円滑な運用を引き続き求めていく。また、新たな時代の動きに適切に対応し、公平で働き方の選択に中立な税制の構築を目指し、青色事業主勤労所得控除の早期実現など税制改正運動を強力に推し進める。働き方の違いに対して公平で中立な社会保障制度の構築に向け議論を進める。
個人事業者の業種・業態に大きな変化が続くなか、会勢拡大に向けて関係省庁をはじめ、各種団体・機関等との連携・協調、広報活動支援事業を引き続き進めるとともに、これまでの取り組みを検証し、有効な広報活動について議論を行う。また、令和6年能登半島地震の被災地会・会員に対し、義援金を募り、復旧・復興を支援する。
消費税インボイス制度の導入により、新たな課税事業者が大幅に増加したが、各会の懸命な努力により確定申告期を乗り越えることができた。しかし、記帳は消費税に係る細かな項目を記載するなど複雑さが増し、その重要性が一層高まっている。指導・相談活動は年間を通して、より平準化を図らなければならない。会員企業のデジタル化を推進するため会計ソフト「ブルーリターンA」の普及拡大に努めるとともに、クラウド上で会計データを保管するデータストレージサービスの導入準備を進める。
組織運営を支える財政基盤を強固にするため、全青色共済をはじめとした各種共済制度の普及を推進する。中小企業倒産防止共済制度の改正について周知を図り、小規模企業共済制度の加入促進に伴う広報等について中小企業基盤整備機構と協議を重ねる。また、組織力を活かし共同購入などの事業に取り組む。 
各県連ならびに地区会と協議の上、様々な課題を克服し、新たな成長へ歩みを進めていく

Ⅰ 税制・社会保障政策活動の推進

―公平・中立な税制と社会保障制度の実現―
【重点事項】
1.青色事業主勤労所得控除の早期実現
2.事業的規模にいたらない不動産所得者に適用される青色申告特別控除10万円を20万円に引
  き上げ
3.消費税インボイス制度における2割特例、少額特例など納税事務負担の軽減措置の恒久化
4.個人版事業承継税制の利用拡大のための抜本的な見直し
5.税制の簡素化による納税環境の整備
6.公平で中立な社会保障制度の構築

Ⅱ 組織運営の強化

―青色申告運動の強化と会勢拡大の推進―
【重点事項】
1.青色申告制度の普及・拡大
2.関係省庁、各種団体・機関等との連携・協調による青色申告運動の強化と会勢拡大
3.会員増強におけるブロック連合会、県連との連携強化
4.青色申告制度・青色申告会等に関する広報活動の強化
5.ICTを活用した組織運営の構築
6.ホームページ(https://www.zenaoirobr.jp)等の充実
7.青年部ならびに女性部活動の充実

Ⅲ 指導・相談活動の充実

―ICTを活用した活動強化と青色申告特別控除65万円適用の推進―
【重点事項】
1.複式簿記の普及と青色申告特別控除65万円適用の推進
2.ブルーリターンAならびにイータックスによる電子申告の普及・拡大
3. 会計データを保管するデータストレージサービスの導入準備
4.ICTを活用した指導相談活動と役職員の職能向上に向けた研修の充実
5.申告納税環境の変化に伴う指導相談の体制整備と計画立案

Ⅳ 各種事業等の普及・拡大

― 様々な変化に伴う課題に取り組む―
【重点事項】
1.全青色共済(傷害特約付)、全青色傷害、疾病入院補償の普及・拡大
2.小規模企業共済、中小企業退職金共済、中小企業倒産防止共済の普及・広報
3.日本政策金融公庫の融資や小規模企業共済の貸付制度の周知・広報
4.組織力を活かした共同購入など事業活動の推進

 ※ 総会で決定した基本方針全文は青色申告会のポータルサイトに掲載します。


[カテゴリ:全青色][2024年6・7月号 4-5ページ掲載記事]
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