9月号

株式や公社債にかかわる税制改正[2016年9月号]

個人の方が株式や公社債などを保有・譲渡した場合の取り扱いが、平成28年1月1日から変更されています。主なものについて、そのあらましをご紹介します。詳しくは、国税庁ホームページをご覧になるか、最寄りの税務署でお問い合わせください。

課税方式の変更

平成28年1月1日以降、公社債は「特定公社債」と「一般公社債」に区分され、保有や譲渡にかかわる所得について課税の取級いが異なることになりました。
「特定公社債」は、その利子、譲渡益、償還差益について20%の税率による申告分離課税の対象になります(源泉徴収される利子は申告不要の選択可)。
※「特定公社債」とは、国債、地方債、外国国債、公募公社債、上場公社債、平成27年12月31日以前に発行された公社債(同族会社が発行した社債を除く)などをいいます。
「一般公社債」(「特定公社債」以外の公社債等)は、その利子については従来どおり源泉分離課税の対象ですが、譲渡益、償還差益については20%の税率による申告分離課税の対象になります。
※申告分離課税の税率20%の内訳は所得税15%、住民税5%です。そのほかに復興特別所得税(原則として所得税額の2.1%)が課税されます。

特定口座への受け入れ

「特定公社債等」を特定口座へ受け入れることができるようになりました。特定口座への受け入れ対象は、平成27年12月31日以前に特定口座を開設している証券会社、金融機関等の金融商品取引業者等を通じて取得した「特定公社債等」のほか、平成28年中は、自己保有する「特定公社債等」も含まれます。

また、源泉徴収を選択した特定口座を開設している場合には「特定公社債等」の利子等を口座内に受け入れることができるようになり、「上場株式」「特定公社債等」の譲渡損失が生じたときは、口座内に受け入れた配当所得、利子所得との損益通算ができるようになりました。

分離課税対象範囲の改組、繰越控除の改正

平成28年分以降は分離課税制度の対象が、上場株式や公募投資信託などの「上場株式等に係る譲渡所得等」と未上場株式などの「一般株式等に係る譲渡所得等」に改組されます。それにともない、「上場株式等」と「一般株式等」との間の通算はできなくなります。

なお、「特定公社債等」は「上場株式等」に、「一般公社債等」は「一般株式等」に該当します。
[カテゴリ:国税庁, 所得税, 分離課税][2016年9月号 10ページ掲載記事]